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みかんの箱(天使の羽根)

花より団子の二時小説と時々オリジナル小説(BLなど)を時々更新中♩
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夜明け前(完結)

夜明け前 0話

夜明け前

0話

恥ずかしい、消えてしまいたい。

羞恥心で身体が燃えるように熱い。

走り去ってしまいたいのに、彼の瞳に視線が吸い込まれて、動くことができない。

昔と変わらない綺麗なビー玉みたいな瞳に、そこに映り込む自分はもう昔の自分ではないのも一瞬で忘れ、

熱のこもった潤んだ眼差しを向けてしまう・・彼に恋をした少女の頃のように頬を染めて。

道明寺司の婚約披露パーティ。

やっとこの場所にたどり着いたのに。

長く育んできた憎しみは、時には癒しに、時には勇気にと、私を励ましてくれた__

彼の瞳に心を奪われた私は全ての憎しみを手放し….ただ、知られたくないと項垂れ去る事しか出来なかった。


***


頬を染め、潤んだ瞳で俺を見つめる、悲しげな女の顔に息を飲んだ。

目が離せなかった。

俺を見つめる漆黒の瞳と琥珀に灰の混ざる複雑な色合いの瞳_

左右違う色彩を放つ神秘的な大きな瞳__珍しいな・・オッドアイだ__。

懐かしい..ふっとそう思う。俺は彼女に会ったことがある・・?

「・・あんた・・」

女は弾かれるように踵を返し走り去って行った。

後を追おうと、動きかけたその時

「類!!」

声を掛けられ振り返ると見慣れた奴らが立っていた。



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夜明け前(完結)

夜明け前 1話

1話

司の婚約披露パーティが行われる、メープルNYの会場には、世界中から著名人、政治家、企業家が訪れ、色とりどりのドレスやタキシードに身を包んだ紳士淑女で賑わっている。

類たちが会場の入ると、周囲からは彼らの秀麗な美貌と背後に背負う大企業の名前にチラチラと憧憬と羨望の入り混じった視線がいたるところから向けられるが、本人達は慣れた様子で意にも介さない。

あ「類 久しぶりだな 元気でやってたか?」

総「ずいぶんあってねえよな?・・・時間が経つのはやいもんだな」

類「そうだね。俺、ずっとヨーロッパに縛り付けだったからね あきらは今香港だっけ?」

類は高二の時に静を追ってフランス行って以来、大学までフランスに滞在し、今年27歳になるがヨーロッパを転々とし、全く日本には帰っていなかった。

あ「ああ。その前はシンガポールで、今は香港と日本を行ったり来たりさ」

あきらは、柔らかいウェーブのかかった栗毛を後ろに艶つけて、記憶より多少大人びていたが、茶色い瞳を緩ませて優しく微笑んで答える。

あ「総二郎はまだ大学院だったな?」

総「ああ 親父が元気なうちは、今までとそう変わらない生活を送らせてもらうつもりさ」
言葉尻に艶を含ませ、総二郎はさらりとした髪をかきあげ、白い歯を見せてニヤリと笑う。

あ「お前は相変わらずだな」

総「マダムキラーがよく言うぜ」

あきらと総二郎は顔を見合わせると、パチンと手を合わせて笑いあう。

類「司は?もう会った?」

あ「まだだ これだけの規模のパーティだ。ゆっくり話しするどころじゃあなさそうだな」

見回すと、婚約者を連れ立って、ひっきりなしに挨拶を受ける、虚ろな顔をした幼馴染の顔が見えた。

総「相変わらずしけたツラしてんな あいつ」

あ「あんなことがあったんだ・・やり切れねえよな・・実際」

総「あれ以来、滅多に俺らに連絡もよこさねえし・・」

類「・・・何かあったの? あいつ変わったよね。昔から無茶苦茶やってたけどさ。俺がフランス行った後に司もNYに行ったよね?」

あ「そうか・・類には話してなかったな・・」

いつ頃からかな・・司のNYでの様子がフランスにいる俺にまで届き始めたのは。
もともと、凶暴で問題ばかり起こしてたけど、それから数年の荒廃振りは凄まじかった。

総「・・牧野つくしって覚えてるか?」



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夜明け前(完結)

夜明け前 2話


2話

総「類・・牧野つくしって覚えてるか?」

類「・・・うん」

牧野か・・忘れるはずがないよ。

幼馴染のこいつらと静以外で無彩色だった俺の世界に飛び込んできた変な女。

静を追ってフランスに行って、一緒に暮らし始めてもなんでかしっくりこなかった。

ずっと好きだった静が受け入れてくれて夢みたいに幸せなはずなのに、次第に無気力になって、ぼんやりと一人で過ごすようになったんだ。

そんな俺に静は「類はやっぱり牧野さんが好きなのね。ちょっと妬けちゃうけど、、早く日本に帰って牧野さんに気持ちを伝えなさいな。」と言って優しく送り出してくれた。

俺が自分の気持ちを確かめる為に日本に帰国した時、すでに牧野は英徳を退学してて消息不明。

それで、フランスにとんぼ返りしてそれっきり・・。

総「・・お前がフランスに行ってから色々あったんだよ・・。」

類「・・・色々って・・?」

類が意外だという表情で見返すと、総二郎は目を逸らす。

類「あいつ俺が一回戻った時すでに英徳やめてなかったっけ?」

総「ああ・・」

総二郎は気まずそうに、あきらに目を向けると、あきらがため息をつきながら後を引き取る。

あ「司は、実は牧野が好きだったらしく?類がフランスに行った後、追いかけ始めたんだよ」

類「・・ふ~ん 」

やっぱりね。あの司が女に構うなんてそれ以外考えられないもんな。

あ「それから、二人が付き合い始めたんだけど・・。」

あきらが総二郎に確認するように視線を送る。

総「俺は付き合ってなかったと思うぜ?」

あ「ああ・・たぶん、そうだな。司の一方的な思い込みかもな それでも・・」

あ「それから、しばらくして牧野が金髪男と下着姿で写ってる写真が学園中にばらまかれたんだ・・。」

類「・・・え?」

あ「・・それを見た司の親衛隊が暴走して・・・」

類「・・暴走して?」

あ「俺も全部を知ってるわけじゃないんだ・・」

類が先を促すように目線を送ると、あきらは辛そうに目を伏せた。

総「牧野の友達に聞いた話だぜ・・」

総二郎が後を引き取り、話し始めた。


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夜明け前(完結)

夜明け前 3話

3話

(花沢類だ!!)

はあはあはあ・・ 

振り返って確認すると、追ってきている気配はなさそうだ。

足が震えてる・・ 

レストルームに入り目の前にあるソファーに腰をかけ、膝に手をあてて、ジッとしているとだんだん震えが収まってくる。

「はあ~~~っ」っと、大きく一息つくとソファーから立ち上がり、身だしなみを直すために姿見の前に立つ。

気持ちを落ち着けるために、丁寧にメイクを直していると、鏡越しに視線を感じ、視線を向けると、

『わあ~~珍しい瞳~!それってカラコン?』

栗色のショートヘアの快活そうな美女が英語で声をかけてきた。

唐突に瞳の事を聞かれ返事に困ってると、

「あれ?英語わからない? 中国語なら通じるかな・・」

などと日本語でつぶやいて閃いたように大げさに手を打ったりしている。

「あ・・・英語で大丈夫です・・なんなら日本語でも////」

滋「日本語通じるってことは、日本人!? 初めまして 私、大河原滋! あなたは・・」

つ「・・初めまして。 私は、T.I.S .コーポレーションの篠田つくしです。ご婚約おめでとうございます。」

つくしは丁寧にお辞儀をしながら自己紹介をすると、滋は一瞬、考えるような顔をしたが、すぐに笑顔で、

滋「ありがとう!T.I.S って、、新しいバイオニック義足が今話題になってるよね?」

つ「・・ご存知でしたか?光栄です///事故や病気で手足を失った人たちに、もっと自由度の高い生活を送ってもらいたくってずっと研究してたんです。商品化出来て本当に嬉しいです。」

つくしは改めて、名刺を差し出す。

滋は名刺を受け取ると驚いてつくしを見返した。

滋「COO Tsukushi Shinoda・・・って・・!」

つ「ええ・・・大学時代にジェムとシリコンバレーで支援を受けて起業したんです。」

つくしはにっこりと笑顔を向ける。

滋「おーーっ  CEOのジェームス・ライトは有名人だから知ってたけど、篠田さんは初耳かも?なんでだろう・・」

つ「私、、華やかな場所が苦手で・・人前に滅多に出ないんです。視線も気になるし・・」

つ「へえ~~そーなんだ! もしかして、その瞳って自前なの!?」

つ「・・・ええ 怪我で片目だけ色が変わってしまって・・おかしいですか?」

滋「ううん!!すごく綺麗だよ~!珍しいから目立つと思うけど、とっても素敵だと思うよ!変なこと聞いてごめんね?」

と、大げさにガバっと手を合わせて謝る滋に、

つ「全然大丈夫です//// 影で色々言われることがおおいから、むしろ嬉しいです///」

滋「よかった~~!あたし、無神経みたいで、、嫌な思いさせちゃったら悪かったな~って思って」

と、豪快に頭をかきながらガハガハと豪快に笑う。

つ「無神経だなんて、大河原さんは素直なだけです。気にしないでください//」

大河原滋さん・・いい人だな。無邪気でなんか憎めない。

こんな素敵な人があいつの婚約者なんて・・・

滋「滋でいいよ!私もつくしでいい?つくしのこと気に入っちゃった~~!私たち絶対仲良くなれるよ!!よかったら、友達にならない?」

今日のパーティに出席してよかった。

つ「はい// 喜んで! 滋さん////」

この人を不幸にしてはいけない。

滋「これ 私の番号!いつでも電話してきて?」

私は思い出していた。

つ「あ、私のも・・」

今日までのことを。。


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夜明け前(完結)

夜明け前 4話

4話

10年前

「名付けて校内引き回しの刑ってヤツ?」
「おまえが悪いんだぜ 俺らを騙して馬鹿にしやがって」
「おい///スタートさせろーー」「初めは30キロでいくぜええ」
 きゃははは・・・

(はあはあ・・・負けるもんかっ 絶対に絶対に泣いたりするもんか)
(あたしは悪くないッッ)

ブオンブオン・・・・とエンジンをふかす音が聞こえる・・

キキキーーーッ ズザザザザザーーー

(ああーーーーーーー!!)

女「あ、目を覚ましたわよお」

バキッ!!

男「俺、女殴るの初めて すげー快感///」

ゴキ!!!

男「パツキンとやりまくってるんだろ?俺たちにもやらせろよ ぎゃははは」

(や、やめて・・・)

「抵抗するんじゃねーよ!」

どかっ!!

朦朧とする意識の中で・・・聞いていた・・・

ビリビリビリ・・・ ブラウスを引きちぎる音が聞こえる。

男「結構きれいな胸してんじゃん///」
男「俺にも触らせろよ・・・」
女「いやだあ~~~///」

(いや!!誰か・・・助けて・・・)

殴られて右目は腫れていて何も見えない・・・薄れゆく意識の中で、微かに見える左の目でつくしは全てを見ていた・・・雑草のように踏みにじられていく全てを・・・・

(助けて・・・花沢類・・・ )

一瞬、あの日初めて見た、雲の晴れ間のような笑顔が見えた気がした・・・

そして意識を手放した。


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